研修が始まってすぐの発作!> <そう簡単に軌道に乗らせてはくれないか〜・・・(笑)
更に私の場合メニエールはメニエールでも亜種と言われているレルモワイエ症候群と言われる物と同じ。未だ良く分かってない病気の中の珍しい例なんてとても自分ぽいな〜と思うところです(笑)
目が覚めると目の前がものすごいスピードで回っている。ちょうどその場で全力で回転するのと同じくらいのスピード。
あー来たか・・・。
目を1ミリですら開けることが出来ない・・・。頭を1センチでも動かすと吐く・・・。吐くために動くとまた吐く・・・。また吐く・・・また吐く・・・
胃液も全部出て胃そのものが出るくらいまでになってやっと5秒くらい吐き気が収まる。その期を逃さず寝ている体勢を直す。時間内に直しきれなければまた最初からやり直しだ。
トイレに行くときは寝転がりながら1cmずつ進みトイレの前まで移動する。焦って3cm動いてしまったら吐く。
トイレの前についたらこれはもう行くしかない。腹をくくって動き、まず吐ききってから5秒の吐き気なしタイムで用を足すしかない。終わったらもう一度吐ききりながら次の行動への準備をする。5秒の吐き気なしタイムがやって来たら布団へダッシュ。布団に着いてからダッシュの代償を支払う事になる。また胃液を吐ききるまで吐いてから5秒の吐き気なしタイムを使って布団での体勢を整えてから不動の時間に入る。この間もトイレの位置を確認するために一瞬薄目になる以外は目は開けられない。開けたら体が動かなくなる。例えるなら遊園地のティーカップに乗せられ降りれないまま何時間も高速で回っている状態。吐こうが泣き叫ぼうが容赦なく回り続ける。
さいわいな事に口は動くので妻を呼んでみる。今が何時かも分からないので寝てるかもしれないが何度か呼んでみると起きてくれた。仕事を辞める前にも発作を経験している妻はすぐに理解し、飲み物とストローと薬を持ってきてくれた。飲み物は吐くのを楽にするための道具で、胃に何か入っていると吐き出しが楽になる。胃酸が大量に出るので牛乳を飲むと酸を牛乳が固めてくれ胃へのダメージが少ない。ストローは頭を動かさずに飲む為の必須アイテム。もちろん固形物は精神的にも肉体的にも受け付けない。
ハッキリ言って薬は効かない。一度入院したときは点滴で薬を入れたのにも関わらず少しも楽にならず絶望的な気分になったし、退院時の診察でも症状に効く薬はないと言われた。
そして横になった体勢のまま、微動だにせずただただ24時間以上を我慢して過ごす。何も出来ることはない。ただただ目を瞑ってじっとしている。
メニエール病の症状の嫌なところは出るたびに微妙に症状を変えて繰り返すところでもある。最初の発症から耳鳴りがずっと続いているが、この耳鳴りの音も変わる。一時的に難聴になるのだが、中音だったり低音だったり毎回違う。そして発作を繰り返しながら本当の難聴が進んでいく。場合によっては発作時の難聴のまま戻らない事もある。
発作の継続時間も変わる。これは今回の発作で一番変更のあった点だ。今までは軽ければ3時間、長くても6時間あれば収まった。外で発作を起こしてもその場で休む選択もあった。それが今回は24時間以上続くようになった。外出先で24時間動かないのは現実的ではないし、救急車が来て入院すれば数万円の出費になる。まして畑の中にいればそれすらも叶わないままその場にいることになる(目が開けられないので電話も出来ない)。冬の寒い時期や、雨が降り出したりしたら目も当てられない。
そんな事を考えながら寝返りも打てない24時間。当然仕事への影響は大きい。発作時にトイレの近くで寝転がれる状況というのは相当恵まれているのだ。
回復と発作を繰り返し、聴力の低下と回復を繰り返し、この精神的な揺れがまた苦しい病気でもある。「またか・・・」の繰り返しの精神的ダメージは大きい。
・・・・・
と!そんな厄介な持病ではありますが実は私にとってのこの病気は大きな転換を強制的に促してくれる友でもあるのです♪
初めてメニエール病になった時はこの世の終わりのような感覚でしたね(笑)耳鳴りが止まないってだけでも相当メンタルに来ましたからね・・・。この辺の話も長くなるのでまた機会があれば書いてみたいと思いますが、病気がきっかけになり色々な物を捨てるつもりで出た旅が、自分の人生の豊かさに計り知れない大きさで影響しました^^
今回も自分を思い出すきっかけをくれたメニエール病、そんな友に感謝しながら新しい人生を始めたいと思います!^^
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